常勤換算とは?基本と計算方法を行政書士が分かりやすく解説!

絶対に覚えておきたい!常勤換算

障害福祉事業所の運営において、人員基準を満たしているかどうかの確認をすることはとても重要です。

この確認に

常勤換算数

というものを一つの指標とします。

常勤換算数?何やら難しそうな言葉ですね。

初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。

行政書士 田中
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今回は障害福祉事業所における常勤換算の基本的な考え方と計算方法について分かりやすくまとめていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事で学べること
・常勤換算とは?
・常勤換算の計算方法

目次

常勤換算の理解が適正な運営に繋がる!

福祉事業を行う上で、常勤換算はとても重要です!

常勤換算とは?
従業員の勤務時間を「常勤」に「換算」したもの。

「常勤換算を理解していない=適正な運営ができない」と言っても過言ではありません。

従業員の勤務実績が常勤換算を満たしていないということは、基準人員を配置していないことになり、すなわち国から介護訓練給付費をもらってはいけないことになります。

実地指導に入られた際に「返戻!」の可能性も大いにありますので注意しましょう。

例えば「共同生活援助で世話人の常勤換算数1.2人」というような言い方の場合、「世話人を1カ月で1.2人配置してください」ということです。

事業主だけでなく、従業員の方もしっかり理解することが大切ですね。

チェックポイント

勤務実績が常勤換算を満たしていない基準人員を配置していない

つまり

国から介護訓練給付費をもらってはいけないことになります!

行政書士 田中
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では次に、この常勤換算の具体的な計算方法について詳しく見ていきましょう!

 常勤換算の計算方法

前項で従業員の勤務実績が常勤換算を満たすことが重要だとお分かり頂けたかと思います。

では常勤換算はどのように計算すれば良いでしょうか?

常勤換算の計算方法(求め方)と、その数字を元に実際にどのように考えていけば良いか具体例を使って解説していきます。

行政書士 田中
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今回は以下の要件例を満たせるよう計算していきましょう。

【事例1】
共同生活援助で世話人の常勤換算数1.2人

常勤時間の算出

まず初めにその事業所の常勤時間を考えましょう。

この時、週32時間~40時間の中で決めます。

週何時間を常勤にするかについては、必ず就業規則に定めてください。

仮に40時間と定めると、計算は

40時間/週 x 4週 = 160時間/月

となりますね。

そうするとこの事業所は

月160時間勤務した人 = 常勤職員(常勤換算で1.0)

ということになります。

「常勤」と聞くと「正社員」というイメージがありますが、福祉の世界では必ずしも常勤=正社員とは限りません。

パートさんでも月160時間勤務していたら常勤という扱いになるんですね。

チェックポイント
  • 常勤=正社員ではない
  • パートさんでも月160時間勤務していたら常勤扱いになる

人員基準配置を満たすには?

この事業所は「常勤=月160時間勤務」という事が分かりました。

今回満たしたい要件は

「共同生活援助で世話人の常勤換算数1.2人」

ですが、世話人数1.2人を配置する場合、常勤の人を1人置いても1.0にしかならず0.2足りませんね。

行政書士 田中
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では、その0.2を割り出すための方法を見ていきましょう。

非常勤の方で月80時間勤務する人がいると仮定します。

この場合

80時間 ÷ 160時間(事業所の常勤スタッフの勤務時間)= 0.5

ですね。

つまり、この非常勤の人の常勤換算数は0.5です。

先程の常勤1.0と足すと1.5になり、人員配置基準を満たすことができます!

このように、非常勤でパズルのようにシフトを組み常勤換算を満たすこともできます

共同生活援助(グループホーム)の世話人や生活支援員は「常勤でないといけない」という決まりはありません。


別の人員例でも計算してみましょう。

【事例2】
世話人A子:80時間/月 ⇒ 常勤換算0.5
世話人B子:96時間/月 ⇒ 常勤換算0.6(別途夜勤35時間)
生活支援員C子:32時間/月 ⇒ 常勤換算0.2
生活支援員D子:48時間/月 ⇒ 常勤換算0.3(別途夜勤49時間)

B子とD子は夜間帯も勤務していますが、夜間の勤務時間は世話人・生活支援員の勤務時間には組み込めません。

つまりこの事例2は

・世話人を常勤換算1.1人配置している
・生活支援員を常勤換算0.5人配置している

ということになります。

このようにして常勤換算を求めていきます。

就労継続支援B型施設の事例

それでは次の事例として就労継続支援B型施設を見ていきましょう。

【事例3】
・定員18名
・「7.5:1」配置(利用者7.5人に対して職業指導員・生活支援員を1人配置する)

常勤換算の式は以下です。

定員18人 ÷ 7.5 = 2.4人

つまり、常勤換算で2.4人の職業指導員・生活支援員が必要という事になります。

ここで注意。

就労継続支援B型施設の場合、職業指導員・生活支援員のうち1人は常勤でないといけないという決まりがあります。

では以下のような人員例で見てみましょう。

【事例3】
職業指導員A子:80時間/月 ⇒ 常勤換算0.5
職業指導員B子:80時間/月 ⇒ 常勤換算0.5
生活支援員C子:160時間/月 ⇒ 常勤換算1.0
生活支援員D子:80時間/月 ⇒ 常勤換算0.5

そして結果がこちらです。

・合計の常勤換算数が2.5人
C子が常勤

行政書士 田中
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つまり事例3では人員配置基準を満たしているということになりますね!

なるほど!順を追って計算してみると、そう難しくはないですね。

事業主様の中には

この利用者人数だったら1日に3人くらいの従業員で回していたら大丈夫かなぁ?

という目安の従業員数を考えられているところがありますが、なんとなくでシフトを組んでいたらかなり危険ですよ。

チェックポイント
  • 就労継続支援B型施設では、職業指導員・生活支援員のうち1人は常勤でないといけない
  • 常勤換算に基づいた人員配置を徹底する!

行政書士 田中
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今回は障害福祉事業に欠かせない要素のひとつ、常勤換算を解説しました。ぜひ適正な事業運営に役立てて頂ければと思います。

まとめ

利用者さんが困らない人員かつ人員配置基準を満たしているシフトの組み方を行いましょう!

行政書士法人LSRコンサルティングでは無料相談も行っておりますので、ぜひお気軽にご相談くださいませ。

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この記事を書いた人

奈良で開業して17年目を迎える行政書士法人LSRコンサルティングに所属する現役の行政書士。
障害福祉業務を得意とし、障害福祉サービス事業の開業・指定申請・許認可等に取り組む事業主様・個人様に向け障害福祉サービス事業情報を発信。

"初めての方にもわかりやすく"をコンセプトに障害福祉サービス事業情報をお届けします。

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