【障害福祉サービス事業を開業したい!】開業には何が必要かを解説①法人格取得編
こちらのページに訪問された皆様は、現在障害福祉サービス事業の開業をお考えなのではないでしょうか。
- 就労継続支援施設を始めたい。
- グループホームをはじめたい。
でもまず何から始めたらいいの?
そこで今回は開業にあたりまず何をするべきなのか?を、障害福祉事業を得意としている現役の行政書士が全3回に渡り詳しく解説してまいります。
クリアすべき3つのポイント
開業にあたり
- 「障害者の方々に喜ばれる事業所を作りたい!」
- 「障害者をもつ家族の心に寄り添いたい!」
- 「社会貢献がしたい!」
たくさんの想いがおありだと思います。
まず、障害福祉サービス事業を開業するためには
その事業所をおく都道府県(市町村の場合もあり)から指定を受けなければいけません。
指定を受けるには、さまざまな要件をクリアする必要があります。
大きく分けて以下の3つがあります。
- 法人格の取得
- 人員基準
- 設備基準
申請をする都道府県や市町村によって異なる点もありますが、上記3つは共通して満たさなければいけません。
第1回目のこのページでは、❶法人格の取得について詳しく解説していきます。
法人格の取得
障害者に対する支援を行う上で中心的になるものが、障害者総合支援法という法律です。
障害者総合支援法では、障害福祉サービス事業所として認められるためには「法人格の取得」が義務付けられています。
法人格と一言で言っても、種類はいくつかあります。
このページでは、下の4つの法人格について説明します。
- 株式会社
- 合同会社
- NPO法人
- 社会福祉法人
どの法人格にもそれぞれメリット・デメリットがありますね。
設立時の申請者様の状況によってしっかり検討していくことが重要です。当事務所でも申請者様の状況をヒアリングしながら最善の選択をご提案させていただきます。
定款作成時には注意を!
障害福祉事業を開始するにあたって初めて法人を設立する場合、または既存の法人格で障害福祉事業を行う場合に注意しなければいけないのが、定款の「事業目的」です。
このように行うサービスを個別に記載することもできますが、デメリットとしては新規サービス事業を始めるたびに、法務局にて定款変更手続きを行わなければいけません。
一番のおすすめは事業目的に
障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業
と包括的に明記することです。
「障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業」と明記することで
- 居宅介護
- 重度訪問介護
- 同行援護
- 行動援護
- 療養介護
- 生活介護
- 短期入所
- 重度障害者等包括支援
- 自立訓練
- 就労移行支援
- 就労継続支援A型
- 就労継続支援B型
- 就労定着支援
- 自立生活援助及び共同生活援助
を行うことができます。
定款作成時にもう一つ注意しなければいけないのが、就労継続支援A型事業を行うときです。
就労継続支援A型を行うには
「専ら社会福祉事業を行う者でなければならない」
と規定されています。
専ら社会福祉事業を行うというのは「社会福祉事業」のみを行う法人でなければならず、社会福祉以外の事業を行う法人では就労継続支援A型を始めることはできません。
そのため、今まで社会福祉以外の事業を行っていた会社が、新しく障害福祉事業を始め、就労継続支援A型をする場合には新規で法人を設立しなければいけません。
新しく設立した法人の定款でも「障害福祉事業」のみを事業目的に掲げる必要があります。
❶法人格の取得編いかがだったでしょうか?
次は❷人員基準について解説いたします。